鬼岳サブマリンカンテ
本日04月10日、メンバーは4名。
メンバーは『クライムマスターK』&『振付師T』。
今回はプラス『レジェンドM』も参加され、私のパートナーを務めてくださいました。光栄なことです。
クライミングを始めたころ、マイルストーンと決めたのが鬼岳サブマリンカンテでした。随分遠回りもしましたが、幸運な出会いが続き急速に歯車が動き出したのです。
岸良クライミングと同じく07:10の垂水フェリーで出発!
大隅の海岸沿いを快適に飛ばします。
対岸に開聞岳を望む美しい『立神公園』で合流。立神公園は水道も調理場もあり、テント合宿にはもって来いだそうです。
心臓破りのアプローチ
駐車スペース到着は9時10分くらい、そこから約30分歩き取り付きへ。
このアプローチは結構きつい。
心臓が破れるかと思った。凄い速さで汗が滴り落ちているが、みんな平然としている。
取り付きから上を見上げるとスラブが続く。鬼岳サブマリンカンテ登攀開始です。
クライムマスターKと振付師Tが先行し、続いてレジェンドMが足の裏に吸盤がついているかのように登っていきます。わたくしもフォローで続く。
つるべで、2ピッチは私がリード。
ホールドは豊富でひょいひょいと登ります。
しかしボルトがない!『今転落したら15mは落ちるな』・・・。気付かなかったことにして、バランスに気を付け一つ一つホールドをキープします。
3ピッチで事件発生
調子良く登っていると思われたが、3ピッチでインシデント発生。
手を掛けた岩がバカッ!と半月状に欠けた。
運よくフォローだったが2mほど転落。リードならあと10mは落ちていましたね。
あと欠けて落ちていった岩は両手こぶし大くらい。自分がラストで事なきを得ましたが、タイミング悪ければ後続者に直撃もあり得る話です。
体重を掛けて欠けるくらいなら亀裂が入っていたか。もう少し慎重に感触を確認すべき・・・と、欠け痕を見たが断面が新鮮。
感触で判別は難しいかもしれませんが、心に刻んでおきます。
サブマリンカンテのてっぺん
5ピッチ、フェイスを右にトラバースするが、スラブに出てからの高度感がスゴイ!
6ピッチ、最後に控える3m程度のボルダーは、ルート最難度5.10a。エイヤッ!で登る。
12時15分、ヤッター!頂上 !!
約450mの高度から一気に切れ落ち、西の眼下に広がる海は抜群な爽快感で、北には鬼岳西岩稜がそそり立ち、これが鹿児島の景色か・・・と思うほどです。
開聞岳が目の前のはずですが、少し霞が出ています。写真では拡大すると微かに写っています。
ちょうど昼時。
終了点にセルフビレイを取り、おにぎりを頂きます。
天気に恵まれ、やはり外岩は最高ですね。
帰りは残置の鎖で北側に懸垂下降。
ところで今回も私の仕事の都合で、朝を遅く帰りを早くに配慮いただいてます。
鹿児島から3時間近くもかけて、サブマリンカンテ1本だけは周りに『悪いな~』と若干思うわけですが、最高に楽しいので勘弁してもらいます(笑)
ショートルートもいいけど、どんどん高度を上げていくマルチピッチが一番楽しい。
結局これの繰り返しと荷揚げで、ビッグウォールな訳かな・・・未だ見ぬ世界に夢は広がります。