登山の法律学
新型コロナで鴨池クライミングは閉鎖になるし、しばらくは大人しくするしかないね~ orz
ということで読書。
鴨池クライミングでの練習時に雑談で出てきた本です。
『登山の法律学』を取り上げて興味深い話をしていた『クライムマスターK』。気になったので取り寄せてみました。
一応、スポーツクライミングの指導者ライセンスを取得するとき、山での責任について、ホンの軽~くレクチャーがあるのですが、この本『そのシチュエーションよくあるわ・・・』という箇所が盛りだくさん。メチャメチャ100倍は勉強になったので当倶楽部でも紹介します。
さすがクライムマスターK。
パートナー確保の機会が多いアルパインクライマーはもちろん、ただのハイキングでも人を山に誘うことがある方にはマストアイテム。
落石なども触れているので、ソロハイカーでもえらい勉強になります。
現在、絶版ですが中古が売ってます。著者はその後、『同類の書籍を2冊』出版されています。
登山の法律学 – Amazon
Amazonより転載
かつて「山の事故で仲間の責任を問うのは、登山をする者の信義の反する」という考え方が一般的でした。しかし近年、中高年を中心にした登山初心者が増え、ツアー登山、ガイド登山、有料講習会など金銭をとる商業的登山が盛んになってきました。
当然のこと、遭難事故が起きれば、法的責任が問題になりやすい時代に入りました。もし落石で人にけがをさせてしまったら?登山用具の欠陥で死亡事故に至ったら?ガイドブックの記載ミスが道迷い事故の原因だったら?
本書は、登山をめぐって起こりうるさまざまな事例をもとに、いったいどのようなケースで法的責任が生じるのかを詳しく、やさしく解説。
登山家である弁護士が山岳事故における法的責任を論じた、初めてといって過言でない山の法律書です。画期的な一書がここに生まれたのです。
登山の法律学 – 溝手康史氏
溝手康史氏ホームページより転載
雑誌「岳人」に3年間連載したものに大幅に加筆したもの。登山におけるリーダーの法的責任、登山用具の欠陥、登山道の瑕疵、捜索救助費用、旅行会社の責任、山岳地帯の所有権、自然保護の問題などを取り扱っている。
人間が危険なことを行う時、自己決定と自己責任のあり方はどうあるべきか、社会における自己決定と自己責任のあり方と登山におけるそれはどのように関連しているのか、日本で自己決定と自己責任(特に、自己決定について)が軽視されるのはなぜなのか、という問題意識がこの本の根底にある。そして、教育、政治、文化、文明などが人間の考え方や価値観の形成に大きな影響をもたらしていること、現代社会が抱える問題の背景にあるものは何か、これらを解決するうえで、「自然」がこれからの展望のキーワードになるのではないかなどの問題意識がある。人間は、自分たちが作り出した文化(法律もそのひとつである)によって、自らを不幸に追いやっているような気がする。人間が「考える動物」である以上、科学技術や文化は発展していくのだろうが、何のためのの技術であり文化なのかということが、絶えず問われる必要がある。