粉チョーク至上
滑り止めチョークは、最も大切な装備のひとつ。
粉チョーク、液体チョーク、ブロックチョークのタイプ別に用途が紹介されますが、やはりメインは粉チョーク。
クライミングワールドカップでも粉チョークを使っていない選手はひとりもいません。スタート前は粉チョークを丹念につけ、ブロックチョークで指の間まで念入りに塗り込んでいます。
チョークに関してのマナー
屋内や近くに人がいる時、チョークを叩いて空気を汚さない
自分のつけたチョークをブラシで落として帰る
『ジムでの粉チョークは空気を汚すので液体チョークがいい。』といわれます。もちろん、チョークアップ後に手をバンバン叩いて粉をまき散らすのは完全マナー違反だし、粉チョークを禁止しているジムもあるそうです。
しかし、液体チョークだけというのはチョット・・・。メーカーごとの違いを知ってしまうと、フリクションが万全でない気がして練習してもイマイチテンション上がりません。
いまいち信用ならないweb情報が、『チョーク自体には滑り止め効果はなく、炭酸マグネシウムが汗を吸い取り、結果滑り止め効果となる・・・』という情報。もちろん汗も吸い取るでしょうが、チョークメーカーの違いをはっきり感じる時がある。
どう考えても、チョーク自体に滑り止め効果がなく、汗を吸った結果だけとは思えない。
東京粉末の商品説明には『東京粉末の炭酸マグネシウムは最小粒径が凡そ2.2マイクロメートルと細かく、それ故に独自の摩擦力がある・・・』との記述がある。
世界最高レベルの粉チョーク
東京粉末のピュアブラック、通称BLACK!
BLACKは試薬を用いて炭酸マグネシウムの粒子と粒子を繋げることによって湿度の戻りを抑え、湿度をより長い時間効果的に排除。
湿気の特徴として、アルコールによる揮発のように短時間で排除した湿気は短時間で手とホールドに帰還するが、BLACKにおいては、幾度も試作と検証を繰り返し完成した試薬の配合と混成法により、湿気の戻りを遅延させて乾燥状態を保持。特に対花崗岩においてその性能を発揮する。
密着性の高いBLACKは手に付着する量が多く、チョークが手に付くスピードも抜群。チョークアップの困難なハードルートにおいては一瞬で手にのる特性と持続力が高評価。開封後は密閉容器に入れ替え、乾燥と湿気から守ることで質の低下を長期間に渡り抑制可能。
東京粉末(Tokyo Powder Industries)
東京粉末のボムボール、通称BOMB!
中身にはBLACKが入っているためBLACK愛用者にはもってこいのチョークボール。
大きさが2種類あり、約65g入ったスモールタイプと、約135g入ったビッグタイプ。チョークバックの大きさに合わせてタイプを選びましょう。
薄いニット生地が2枚重ねになっていて、東京粉末の細かい粒子のチョークで丁度になるように調整してあるらしい。また、2重にすることでコードストッパーを使わずに詰め替えできる形状となっている。詰め替えには若干のコツがあるので以下動画をどうぞ。
BOMBとASTROの詰め替え方法
粉チョークの下地
液体チョークで手に下地を作ると、滑り止めをワンランクアップ。
まずは手を洗い液体チョークを塗り込むと、すっかりアルコールが皮脂を取り去りきれいな下地ができる。また、少々ロジンが入ったほうが下地にはよい。ロジンがまずいのは、ホールドにロジンがつきブラシでこすっても落ちないことで、手で薄くのばし十分乾かすと優れた下地となる・・・そうです(*^^)v
あとは、粉チョークでチョークアップ、そして通常通りチョークボールをつかむだけで、良好な状態を保ち続けます。
PD9単独でも世間の評価は上々のようですが、どうも、液体チョーク単体ではフリクションが長続きしない。
ルートクライミングなど、頻繁にチョークアップしたくなる時があるが、それが液体チョーク単独では難しい。ロジン入りも最近見かけなくなってきたので、アルミナ配合PD9で代用してみてはいかがでしょう。
PD9
東京粉末のアストロボール。通称、ASTRO。
ボールの生地自体に特殊な加工を施し、触ると指のフリクションが上がる。中身はBLACKの変化系が入っている。この生地と中のチョークとがMIXされ、悪天候のコンディションの中でも最良の状態で登ることが可能。梅雨でも夏でも、まるで冬のような状態に。
サイズはBOMBと同様2サイズ。約65gと約135g。どちらも効果は同じだが、ビッグの方が生地が大きいのでより長期間効果を発揮する。現在のところ、効果持続はスモールタイプで半年ほど。
効果がなくなったアストロボールは、普通のチョークボールとして再利用可能です。
冬が来るASTRO BALLとは
チョークブラシ
自分でつけたチョークは落として帰るのがマナー。
そして、自然で遊ばせてもらっているのに、環境と他のクライマーのために気を使えない人はいけません。最近のチョークは、環境へ配慮された成分の商品がほとんどなのですが、白い粉が残っている岩は景観を損ねます。
ブラシは、固い天然毛で密度が高く、柄は木材で反っているのがバッチリ。
ブラシは使うと毛が削れてきて短くなる。柄も岩に当たり削れる。ブラシの毛やプラスチックだと環境によろしくない・・・とはいっても、岩質によっては天然毛だと猛烈な勢いで毛がすり減っていく。特に濡れたりしているとヤバイ。状況を見てプラスチックブラシやスチールブラシも使い分けた方がよいと思うのですが・・・。
ブラックダイヤモンドのブラシセット。
amazonにももっとクライミング専門の商品が売ってればいいけど。
スロベニアのホールドメーカーLapis♪
柄の美しいカーブにより、効率よく力をブラシ先に伝えられ、また岩で指をガシッとやらない。限定販売のチェリーウッドとマホガニーウッドはオンラインを探せば見つかるかも・・・。amazonでは見つかりません。
Lapis
日本ブランドpamo。バリ固、高密度の高級品質の白豚毛、柄は岩に指をぶつけないよう屈曲・・・の3拍子。ブラシ史上最高の落ち具合と評判。本当に良く落ちるので、チョークを落とすのが義務とかではなく楽しくなる。
pamo