クライミングシューズ
他のクライミングギアで試着が必要といわれるもの、例えばハーネスなど何とか情報だけで購入可能ですが、クライミングシューズだけは試し履きが必要。特にビギナーは、専門スタッフのアドバイスの元購入するのが望ましい。
鹿児島で、試し履きができるところは、ボルダリングジムのキロニコ。あとレッドチリだとモンベル。
好日山荘FCで東開町にあるA-RUKUは、買うシューズのメーカーと商品名が決まっているなら、サイズを数パターン取り寄せてくれます。注文したら買取りというショップもよく聞くのでこの仕組みは助かります。
いろいろなメーカーやデザインを直に見たければ、やはり県外に出なければなりません。
クライミングシューズのサイズ選び
クライミングシューズは一回り小さいサイズが良いとされ、指先が少し曲がるくらい・・・といわれます。
そして、人は様々なアドバイスをくれます。
『初めて買うクライミングシューズには、あまりタイトなのはやめた方がいいよ。痛いとせっかくのクライミングが楽しくないから。』
『最初でも緩いのは力が入らないから頑張ってキツイのを買わないとね・・・』
あのー・・・どんくらいの買えばいいんですか・・・って思うよ。
ところで、クライミングシューズで困ることといえば、靴の中で足が動いてしまって力が入らない。小さいフットホールドへ乗りにくく、指先に力を入れたら靴底が湾曲しホールドから外れる。ヒールフックで脱げてしまう・・・などでしょうか。
要するに『クライミングシューズ = きつい靴 = 痛い靴』ではなく、『クライミングシューズ = 小さいホールドに立ち込みができ、ヒールフックで脱げない靴』ということになります。
あと、長く履くことが多い岩場と、頻繁に脱ぎ履きができるジムとでも、靴に求めるタイプや形状も変わります。
当然ですが、ビギナーは立ち込みよりムーブなど基本動作が先となり、はじめっから靴ばかり“ターンイン&ダウントゥ”で攻めても、痛いばかりで靴の性能はほとんど発揮できないということになります。
よくクライミングシューズは、痛いか痛くないか・・・で話が入りやすいので窮屈を先に考えがちですが、自分の登るホールドは靴を攻めたほうが登りやすいのか、そこまで攻めなくても登れるホールドなのかを考えた結果、痛さを我慢しなければならないのかそうでもないのか・・・の方がすんなり選びやすくなると考えます。
ぜいたくを言うと、フラットな靴と少し攻め気味な靴、2足あったら最高です。
シューズのタイプ
レースアップ
どんなシューズでも履き込むうちにアッパーやゴムが伸びて、多少はゆるくなってくる。紐を締め込むことで、ある程度の融通がきかせられるのがこのタイプ。初心者や足幅が広い人におすすめだ。
拘束力が高く、つま先までしっかり締められるため、エッジング向けモデルに採用されることが多い。また、自分の足の形に合わせやすいという利点がある。
スリッパ
甲の部分にゴムバンドを付けたスリップオンタイプ。足型やサイズがピッタリ合っていないと、とくにヒールフックなどで脱げてしまいやすい。価格は安めだが、自分サイズがしっかりわかっている中級者以上向け。
スリッパタイプは、アッパーに何もなく、トウフックやフットジャム(クラックに足を突っ込む技術)をするときにじゃまになるものがないので、自由度が高い。半面、足の拘束力は弱く、ヒールフックをすると脱げてしまうようなこともある。この弱点を埋めるために、足首付近に一本だけベルクロをつけることでスリッパタイプの自由度を残しつつも拘束力を高めたモデルが増えている。
ベルクロ
ベルクロで締めるタイプ。紐締めほどフィット感はよくないが、脱ぎ履きの多いボルダリング、マルチピッチで使いやすい。締め方の方法も、同じ方向や左右互い違い、1本を折り返すタイプなどさまざま。
シューズには3つのタイプがある。近年、最も多いのはベルクロタイプ。脱着がしやすく、拘束力は後述するスリッパとレースアップ(ひも締め)の間といったところでバランスが良い。
ハイカット
岩の割れ目に足をねじ込むような動きの多いクラッククライミングに向いたタイプ。くるぶしを岩の摩擦から保護してくれる。長時間履いていても快適な足型のものが多い。
シューズの形状
ただし、これらの形状を持つシューズの履き心地はあまりよくない。
ターンイン
左がターンインモデル。フットホールドをかき込みやすくするために考え出された靴底の形状。人差し指の長い人は、極端なターンインモデルはきつい場合が多い。
親指の一点に力が集中するように、内側に向けてカーブしているのがターンイン。
ダウントウ
上がダウントウモデル。細かなフットホールドに立ち込みやすくするためのつま先の形状。ヒールカップが深く、ゴムバンドがタイトで、慣れないと足が痛くなりやすい。
前傾壁でフットホールドから足が離れにくいように、つま先がかかとより下がっているのがダウントゥだ。
ラ・スポルティバ
クライミングシューズは、“ファイブ・テン”や“イボルブ”などさまざまなブランドがありますが、総合評価で“ラ・スポルティバ”を支持する有名なクライマーはたくさんいます。
ただ難点は、値段が若干高い。